こんにちは東村山市 久米川駅の地下でこっそり営業中の美容室。
こだわり派の口コミで人気の美容院URBANCRAFT保です。

軟毛、少毛に対するデジタルパーマの対処法の考察です。

まずは仕上がりから、、、結構な軟毛で毛量は少ないです。いかにも繊細な髪質。かかりにくそうな感じですがしっかりとカールが出来ています。

プルッとしつつしっかりとカールが出来ています。ある程度のダメージなら問題なくカールは出ます。ビビり状態ならデジパ処理はしません。基本。

工程と説明です。

※ブラントカットでローレイヤー。削ぎなし。

※前処理・・・・・・システィンHCL水和物、ペリセア複合物

ペリセアは簡単に言うと非常に浸透力の高い小さな成分です。酸化でポリマーのように固まって空洞を埋めたり他の成分と一緒に固まります。
システィンHCL水和物はシスティン塩酸塩で水に溶けやすくし高配合を可能にした成分です。

システィン塩酸塩は少しのアルカリでシスティンと塩酸塩に離れます。離れたシスティンが更にシスティンとくっついてシスチン化します。またシスティンは様々な成分とくっつきやすくいわゆる「髪によろしくないもの」とくっついたりもします。

システィンの目的は二種類

・シスチン化させてハリ・コシをだす。

・他の成分とくっつき髪によろしくないものを外に追い出す。

という認識で使用しています。前処理で期待するところは失われるシスチン量の維持目的と、他の成分と結びつき外に追い出す。
という意味合いがあります。前処理剤などの殆どは中間水洗時に流れてしまうという認識ですが、全ては流れないかと思ってます。ダメージの均一化や過剰な反応を防いだり、システィン量を増やしシスチン結合がし易い環境、また他の成分とシスチンが結びついてもシスチン化出来るように予めシスティン量を増やしておく。髪の状態が均一になるように整えておくってことが重要だと思っています。

軟毛、細毛には低分子が扱いやすいです。シスとペリセアは非常に好相性かと思われます。

グルタチオンも良いですよ。アセチルシスティンも。グルタチオンはトリペプチドといってシスティン、グリシン、グルタミン酸というシスティンが含まれる小さなペプチドで浄化作用があるんで非常に優秀です。アセチルシスティンはグルタチオンの前駆体になります。

システィンとグルタミン酸が酵素の働きでy-グルタミルシスティンになるのですが、こちらも優秀です。

y-グルタミルシスティンとグリシンが酵素でグルタミンになるんですね。

ややこしいですが、、、、、グルタチオンはシスティンの貯蔵庫としてシスティンをたくさん抱え込んでくれるのでシスティンとの相性がいいのですね。またグルタチオン内のシスティンが「体によろしくないものとひっつく」でその引っ付いたシスティン化合物を外に流すと浄化されるんですね。

まあ、、ちょっとマニアックで変態の森さん位しかやってないけど、、、、グルタチオンも研究したい方はどうぞ。

※更に前処理・・・・脂質を補っておく。フィトコンポ入り鬼CMCを普通のクリームで50%に希釈したものにタンパク質混合剤を10%ほど追加し塗布。フィトコンポを使用することで処理剤成分が邪魔しないように均一に薬剤浸透が出来るようにしておけるかと思われます。

この辺の処理は髪の毛に還元剤をつけていくのですが、還元剤が作用する場所を髪だけにすると全体的に均一に還元剤が働いてしまうので、、、要はダメージ部にいくほど処理剤は多く髪に付着します。そうすることでダメージ部の過剰還元を防ぐ意味合いで処理をします。

※還元剤・・・・・・WECOBASE中性システアミン:酸性チオ:酸性チオ(ジェル)1:1:1。MAGOアイテム「トリト」2%追加。

WECOのジェルはセルロース?だったっけな?トリトも高分子の糖質です。たしか、、、。

シャバシャバつけた後に高分子をのっけておくのもいいし、一緒にでも良いと思います。ヒアルロン酸でもキトサンでもいいし、、、なるべく膜になるようなものは表面に被せておくと良いですね。
還元剤が効いてくると、、、、毛先とかパヤパヤしてきたり、ふにゃふにゃしてきたり、、、髪の表面の状態が悪くなるんですね。何もしないと、、、、なのでセルロースは多糖類で糖類がたくさんひっついて高分子化した成分です。他のも似たようなものなんで、、、まあなんでも良いので気分で表面に乗せておきます。表面の状態を守りながら内部に還元を効かせていくイメージです。

トリトもあまり使っている方見ませんが、便利なんですけどね。セルロースやヒアルロン酸のようにこってりしてないから使いやすい。あんまり邪魔しないんでコスパいいし、、、ジャブジャブ使えます。膜でキューティクルとか毛羽立ちみたいのを防ぐ時に使うと良いかもしれませんね。

※中間水洗・・・・・しっかり流して、WECOのイージスつけます。ジチオでチオの還元を封鎖します。そのまま「つじるし」ミニマルシャンプーでモミモミシャンプーします。しっかり流します。

この時いろんな成分は残ってはいるもののほとんど抜けちゃいます。還元剤も抜きますが、、、、毛髪成分も処理剤成分も一緒に半分以上は流れちゃう。還元剤含めある程度は残る感じ。それでも充分。綺麗に還元させることが目的です。

酸化させないと高分子化して定着しないのですが、全然問題ではないです。しっかりと流すと髪の内部は色々抜けています。シスもシスと引っ付いたものも脂質も毛髪成分も還元剤も抜ける。毛髪成分が抜けて髪はダメージした状態になるんですね。

ここからが重要。

抜けたものを補うんですね。還元はここで大体終了。大体終了なイメージです。大体な感じ。

※酸性システィン、ペリセア、鬼CMC、アルギニン水をしっかり揉み込む⇛ヘマチン、タンニン等の架橋剤を揉み込む⇛KEEPで内部まで入れ込んでいきつつ、細かいところをKEEPで埋めておく。櫛でとかしてきれいにしておく。流さず(つけすぎてたらさらっとだけ流す)タオルで水分を取っておく。

アルギニンを入れ込みアルカリで成分を溶かしておくのが重要かと思われます。

※セット面にて・・・・ラクトンVE、オイルケラチン、コメエンドウ、D5をフィトコンポで調整したモノをしっかりスプレー。かなりしっかりです。わりとビチョビチョになるくらい。櫛でとかして。8割ドライ。ある程度水分は残しておく。

ここで使用するものはCMCメインです。熱と後の酸化でタンパク質と脂質がダメージをうけます。特に脂質。過酸化水素と熱でCMCの大半は失われます。また、、、残っていても一週間ほどのシャンプーで流出します。

※120度でロッドを温めて完全脱水。ドライヤーで風を当てるのも良いですね。私はストレートパーマにする時にアイロンを使うのですが、割と先にドライヤーでノーテーションでブローするのですが、

酸素当てるだけで酸化しますので、物質は、、、。空気に含まれる酸素をドライヤーであてて酸化を促し水分を飛ばし、処理剤の成分と毛髪成分を酸素で酸化させて脱水縮合させて定着させてるんですね。いきなりアイロンで行っちゃう場合もありますが、なんとなく表面酸化になってると思う気がしましてね。だから、、、アイロン前にツインブラシでノーテーションでブローして、アイロンするんですよ。まあ、私はですけど、、、、。別にどっちでもいいけど、、、。

風当てる理由は酸素を送り込みたいからです。

ここでしっかりと成分を定着させます。成分は熱と酸化と脱水縮合でがっつり定着します。

内部にシス、アルギニン、鬼CMCの成分が入り込み、タンニン、ヘマチンが抱え込んで固まり空洞を埋めていきます。

外部を定着性のCMCとシリコンの熱反応を使用したシリコン膜がのっかります。

最後に過酸化水素1%未満濃度に調整しクエン酸が入ってイーズバイカーブモールスキン10%+ネオソリューアクリオ2%液を塗布し15分放置し更にじっくり酸化をさせて更なる定着を図ります。

仕上げはKEEPでドライ⇛全身に使えるクリームのLUKEで仕上げる。

以上です。

熱前のスプレーは高分子ケラチン、キトサン、ヒアルロン酸、セラック、ひまし油、D5のどれか単品でも良いかと思います。

まあ、、、色々やりましたけど、、、今のところこんな感じでやるのが私は結果が良いですね。

色々使いまくったけど、、、やっぱ自分で調整したやつが一番いい感じなんですよ。明らかにわかりやすい結果が出るんです、、、、。

ご参考にどうぞ