こんにちは

東村山市久米川駅徒歩5分、八坂駅徒歩1分の地下でひっそり営業中の美容院。

こだわり派の口コミで人気の美容室URBANCRAFT(アーバンクラフト)保です。

今更なんですが、、、、私の中で今更システィンが熱いです。

昔シス、チオ位しかなくて、、、シスはかかり弱いとか、、、チオはかかりいいけど、痛むとか言って間をとってチオシスとかやっていたりしたものですが、、、いまでは、、、低アルカリ高還元とか高アルカリ低還元とか、、、、更には低アルカリ、低還元に銅の成分で強化したりとか、、、色々あるんですね。

昔のシスの弱点は高アルカリでかかりづらい。みたいな感じで廃れたと思うのですが、、、、今ホットなのはトリートメントとしてシスティンを活用できないかという考えです。

現代のお客様は様々な複合ダメージで髪が傷んでいたりするのですが、、、、、今の時期ですと縮毛矯正などでシスティン酸とかランチオニンとかの発生があります。シスチンがへんな形で合体しまして、、、分解できない状態になるとパーマも何も出来ない状態になります。

これは、、、アルカリに長時間タンパク質がさらされるとランチオニンが発生し、酸に触れすぎるとシスティン酸を発生させてしまうんですね。。。。要は放置時間オーバーですね。または中間水洗によるアルカリ除去が足りなかったり、、、まあ、要因は色々あるかと思います。

でも、、基本このような状態になってしまうと元に戻らないんで大変なんです。

そこで出てくるのがタンパク質です。髪の毛の大半はタンパク質で出来ているので、、、髪の毛にタンパク質を補い失われたタンパク質の代わりになってもらうんです。

ここで出て来るタンパク質も色々あるわけです。

ケラチン、コラーゲン、シルク、コムギなど、、、タンパク質ってアミノ酸の集合体なので、タンパク質によってアミノ酸の量が違うんです。なので、、、ケラチンは堅いし、コラーゲンは柔らかい、シルクはしなやかみたいな質感なんですね。

傷んだ髪は乾燥とかなんとかもありますけど、基本薬剤ダメージはタンパク質の中のアミノ酸のシスチンのダメージが大きいのですね。

シスチンが溶けて、、、溶けるといいますか還元なんですが、、、分かりやすくいうと溶けるんですね。そして溶け続けるとランチオニンになり純粋なS-Sのシスチンではなくなるわけですね。なので純粋なシスチンの総量が減ってしまうんですね。

そして今度は酸化させて溶けたシスチンを再度元のシスチンに戻すんです。いわゆるシスチン結合ですね。間違ってたらスミマセン。しかし、、、、ここでも酸化しすぎるとシスティン酸になってしまい。純粋なシスチンの総量がまた減ってしますんです。。。。。これを繰り返し繰り返し行うことでやがてシスチンなんて無くなっちゃうわけです。シスチンがなければシスチン結合もなにもないわけなんです。

しょうがないのでタンパク質で変わりの補強をするんですね。その時にシスチンを髪の内部に入れたいわけなのですが、、、、、肝心のタンパク質。中に入れたいので、、、、小さなタンパク質を使うんですね。いわゆる低分子のタンパク質。低分子ケラチン、低分子コラーゲン、低分子シルクですね。。。。加水分解して小さくしたケラチンです。。。。

ここで出て来る加水分解とは要はパーマと一緒です。強アルカリでタンパク質を溶かしひっついたアミノ酸を少しとって大きさを小さくするわけですね。加水分解でターゲットにされるのはやはりシスチンなのですね。強アルカリでシスチン溶かすわけですよ。。。。なので、低分子タンパク質にはシスチンが非常に少ないわけなんです。。。。なのでタンパク質を内部に入れることは出来ますが、肝心のシスチンが非常に少なくて困るわけなんです。タンパク質は補えますがコシが弱いのです。

そもそも低分子タンパク質は髪の内部に入りやすいのですが、今度は抜けやすいのですね。なので定着を良くしたいわけなんです。髪の毛は傷んでいたり、アルカリに傾いていたり、濡れていたりするとマイナスイオン状態なのですね。

なのでプラスイオン状態の成分が磁石のようにひっつくわけなんです。そのプラスイオンがカチオンというやつなんです。

なので抜けやすい低分子タンパク質にプラスのイオンをひっつけたカチオン低分子タンパク質を使うのですね。

あとは髪の内部のタンパク質に引っ付けるのもあるんです。それが通称アルキルカチオンタンパク質ですね。直接ダイレクトにタンパク質にひっつきますから、これまた便利なわけです。後は熱や乾燥でひっつくタンパク質もあります。通称ヒート系タンパク質ですね。。。。

このように内部に定着させるタンパク質もあるんですね。。。。。ですが。。。。ですがなんです。

そんなに一生懸命吸着させても肝心のシスチンが入ってないわけなんですね。溶けちゃってるから。酸で高分子化するのもあるんですが、、、それでもシスチンのコシみたいのが出ないんですね。

なのでシスチンがたっぷりついたタンパク質はないのか?となるのですが、そうすると過水分解されていない高分子のタンパク質になるわけなんですよ。

しかし、、、困ったことに大きすぎて髪に入っていかないわけなんです。

、、、、さあ。。。。困った。

それ困った私は「あ。直接シスチンを髪の中にいれればいいんじゃないか?」と思ったわけです。

そしてサプリのL-シスチンを購入するのですが、、、、L-シスチンって結晶化してるんですよ。

加水分解⇛抽出⇛加水分解⇛抽出とやって取り出した結晶なわけなんですよ。

水に溶けないんですね。。。。。

一生懸命試したんですが本当にとけません。調べてみたら溶媒に塩酸とか使わないといけないわけですよ。私はでんじろうではないのでそこまでは出来ないわけです。それでも、、、なんとかしたい私は熱で溶かそうとするんです。サロンに火がないので、、、、家にL-シスチンを持ち帰り、フライパンでじっくりことことL-シスチンを炒めていったわけなんですね。

その時にふと思ったのですね。

「俺は何をやっているのだろう?」と、、、、急に冷めた私は、、、作業を止め、寝ました。

しかし、、、もんもんとした私は寝付けない訳です。

そして夜な夜なシスチンについて調べてたんです。。。。。でも美容師向けのマニア記事って出てこないわけですよ。

更に知らべたのですが、、、、そしたら出てきたんですね。そしたら案の定○りさんの記事でした。。。。。なんでこんなマニアックなことやってんだろうと思いました。まあ、それで実際本人に聞けばいいかと色々聞いてみました。。。。

更にはお師匠にも聞きましたが、お師匠は化学の人なので難しいのですね。結局は自分で調べるのですが。

。。。。。。。

話がそれましたが、、、、要は髪の中で低分子のシスティンを酸凝縮しシスチンに変えるっていうのがハイダメージに有効なんだということになったんです。

それって要はシスティンパーマなんですよ。なので様々な要因のハイダメージにはシスティンパーマが効くわけですね。

ただ、、、御存知の通り強アルカリなわけですね。一般的なやつは。

あと、、、、システィンは空気酸化しちゃうので、作りおきがしづらいわけですよ。それで師匠になんとかならないか聞いてみた所、、、、普通に持ってるわけなんですね。酸性システィン。私は思いました。「この人は本当に髪だな。。。いや神だと。。」

なので、トリートメント的に使う為にはどうするか?

強アルカリでシスティンを長期安定させて、、、、使用のたびにphを落とすんですね。

モノエタでシスティンを漬け込んで上から酸性シスですね。カール、縮毛はその上から低アルカリ還元剤ということですね。

更にもっというと、、、酸化前にタンニンつけるとタンニンがひっつくんですね。更に強化出来るわけです。

こんな使い方が出来るんですね。システィンは素晴しい。

後は、、、、これ○りさんから聞いたのですが、S-スルホケラチン。。。。生ケラチンですね。これをですね。。。お得意のアルギニン水に漬け込んで溶かして髪に入れ込んで酸凝縮。

または外部強化に非常に使えるんですね。アルカリ生ケラチン作ってその後カチオン高分子、、、ケラトースですね。

高分子のアニカチタンパク質皮膜の完成です。相当しっかりします。髪が。ぎゅ。。。ぐり。。。みたいな強化感。インナー補修後にアニカチタンパク皮膜作って、、、みたいな感じです。かなりよいかと思います。

システィンは今こそ勉強すると面白いですね。